見て打つ鍼・触って打つ鍼
前回の太宰府天満宮・菅原道真での中国式・日本式の話の続き。最近、鍼灸の国際化に伴い
「日本鍼灸とは何ぞや」
という鍼灸業界内の自問をよく耳にします。ここでいうのは中国とどう違うのか?ということになりますが、私が北京中医医院に行って感じた一番違いは、中国式は、全く触らず(鍼管を使わず片手で太い鍼を打つので)ツボを目で確認するだけで、いきなり鍼を打つことです。押手(体を触りツボを確認し鍼管を固定する手)がないことです。これは大きなことで、目に見えないツボを追うのに目だけで追うのは難しく(実際私は
マッサージの時、患部を見ません
。視覚が体の状態を把握するのに邪魔になるので)これは、日本鍼灸の独自性といえます。