ばね指
今回はばね指。腱鞘炎の投稿でもふれましたが
ばね指は腱鞘炎の一種
です。手の指が曲げるたびに引っかかってカクカクなる、曲がったままになってしまう、加えて痛みも伴うこともある病気です。ばね指はどの指にもおこる可能性があります。教科書的には理容師・美容師など、はさみを使う職業の人がなると習いましたが、実際はそうでもなくて、更年期以降の一般的な女性に多いように思います。指の関節がカクカクなるので、指の第一・第二関節に問題がある
リウマチ
のようなものと患者さん本人は勘違いしますが、実際の原因は指の付け根の腱鞘(腱のさや、腱の通るトンネル)に問題があっておこります。外科的には写真のしるしの部分を手術する方法もあります。しかし手術しても再発するケースも多く、強くは病院でもすすめていないようです。針治療としては写真のしるしの局所に鍼を打ちますが、正式なツボではない「阿是穴(あぜけつ)」になりますので効果が少ないように感じます。むしろ、
手首の腱鞘炎と同じような治療
をして腕全体の血行をよくして、治癒の時期を待つという治療がいいように思います。腱鞘炎は全般にしつこい病気なので、痛みがとれてきてカクカクする程度であれば、あまり患者さんに負担のかかる局所への針治療はせず、落ち着いて治すという方針であたっています。