針治療の原理

清流

針治療を勧められても、「はり」って怖そうだし、だいたい「はり」ってほんとに効くの?その原理は?って思う方は多いと思います。そこで、今回は

針治療の原理

この話は鍼灸業界でも議論になるくらいの話ですのでいろいろな切り口で諸説あげられますが、迷走してしまわないよう今回はゲートコントロールとかエンドルフィンとかインパルスとかプラシーボとかいう現代科学分析からの目線は置いておき、その当時の目線での話をしましょう。

東洋医学

ではよく「気・血」という言葉がでてきます。体をめぐる血液のようなものがあり、「気・血」の流れが悪くなると病気になり、流れが良くなると元気になるという風なとらえ方をしたのです。東洋医学の源流の投稿で少し紹介しました。当時の人が、川の流れを観察してそれを人の体と重ね合わせたというのは想像に難くないとおもいます。少し長いですが訳の全文です「流れる水は腐らず、開き戸の枢(軸)に虫がつかないのは、動いているからである。人間の肉体や気も同様で、肉体が活動しなければ精も流れず、精が流れなければ、気も鬱結する。鬱結が頭にあれば脳腫瘍や脳卒中になり、耳にあれば難聴や聾となり、目にあれば視力落ち、盲となり、鼻にあればつまったり、塞がったりし、腹にあれば張ったり、腹痛になったりし、足にあれば神経痛や脚気になる(呂氏春秋より)」。では

「気・血」の流れ

ここが一番のポイントです。「気・血」の流れる「経絡」という線路がありその駅(要所)にあたるツボ(経穴)を刺激すれば経絡の流れがよくなるととらえました。

現代の知識とすりあわせていうと、「体の反応点を刺激して血液循環を良くし静脈やリンパの滞りをなくし、毛細血管まで栄養を送り新陳代謝を促すことにより体を回復させる」

といった感じになります。

(経絡・経穴がある・ないの議論はここではやめましょう。理解するには鍼灸師になり研鑚が必要な話ですので)